偏食の悩み「おいしいから食べてごらん」の落とし穴
突然ですが、わたし、エビが好きなんです。
エビの味をモーレツに欲するときがあり…
エビ風味のポタージュとか、えびせん、エビマヨ…とか
我慢できない時があるんですよね。
で、なんとなくエビって、カニと同様、
万人が好んで食べるリッチなお味。
ピーマンと違って、甲殻類アレルギーある人以外には、
あんまり嫌われることもなくて、みんな好きだよね、
というイメージがあったんです。
息子の一言を聞くまでは!
息子氏は、1歳半くらいから小学校中学年くらいまで、
「白いもの」しか食べませんでした。
(牛乳、豆腐、白米、チーズくらいしかほぼ食べなかった)
それが中学生になるあたりから、カレー、焼肉、きりたんぽなど、
かなりいろいろ食べられるようになって、
ひと安心してたんですよね。
「生」ものはいまだ抵抗があって、ほぼ口にしないできたのですが、
お寿司も鯛やサーモンがいけるようになったので、
ついエビの炒め物を出した時に
「エビ食べてみたら? ぷりぷりしておいしいよ!」
と言ってみたところ。
一撃。
「俺はそのぷりぷりが嫌いなんだよ!!」
…あ、そうか〜、そうゆうことだったのか。。。
息子氏は、感情の説明が小さいころから得手ではありません。
「なぜ嫌いなのか」を聞けずに
スルーしてきてしまっていたのですが、
味ではなく食感だったかと。
いまさらながら目から鱗だったのでした^^;
自分が好きだし食べたいものだから、
なぜ嫌なのかにも考えが至らない。
想像をめぐらす頭もなかったんですね。
わたしが好きでも、わたし以外が好きとは限らない、
というシンプルなことを忘れていました。
世の中は、「自分」と「自分以外」でできている。
自分の常識の基準は、他者にとっては非常識なこともある。
それは自分の子どもであっても同じこと。
「なんでも好き嫌いなく食べよう」という心持ちは、
もちろん大事なことではあるけれど、
価値観のひとつであって、
絶対ではないことも忘れてはならないと思います。
それでみんなが幸せになるわけでもないもんね。
自分だって好き嫌いあるのにね。
なんで「なんでも」と求めてしまうんでしょうね。
「おいしいから、なんでも食べてごらん」
「おもしろいから、なんでもやってごらん」
かる〜く言ってきたひとことが、
子どもたちの心や行動を苦しめてきたのではないかと、
母はエビの夜、反省でした。。。